紅椿が好き

司法試験舐めてた私が、司法試験3回目でようやっと合格しました

キューティブロンドとルッキズム

有名な映画ですね。今更観ました。

1作目と2作目を一気に観ました。

結論からいうと、1作目には心を動かされました。2作目にはそれほど心動かされませんでしたが。

 

1作目は、ソクラテスメソッドやロースクール生に対するアメリカでのイメージなど、ロースクールに通った人ならクスリとくるところもあったので、あまり考えずに観る映画としても良いと思いました。

そして以下は、他人どうこうということを抜いた、私の経験と絡んだ感想です。

 

1作目のあらすじは、このツイートをご覧下さいませ

 

なぜ、心を動かされたかというと、主人公エルに共感したからです。

主人公は、今で言うパリピで、スクールカーストのてっぺんにいるような女性です。

ハーバードのローに行く、と親に言ったときも、親に反対されます。

彼女がそれまでいた世界では、彼女は、美しく、ブロンドで、スタイルも良くチャーミング。

それが通用しない世界に身を投じ、周りから嫌がらせをされたりもします。

 

マリリンモンローも、世間から見た彼女のイメージにはだいぶ苦しんだとされていますが、金髪・巨乳はセックスシンボルとされていますね。

主人公エルも「どうせハーバードには入れない」「優秀にはなれない」「弁護士にはなれない」というレッテルを貼られます。

 

 

私は、高校生のとき、話したこともない教師に嫌なことをされた記憶があります。

 

友人と話しているのを見た教師は、後で、その友人に「友達は選べ」と言ったそうです。

その友人は東大に進学するくらい勉強熱心で、当時私は、染髪していた(かもしれない、覚えてない)し、スカートは短く、授業もよく保健室で休んでいました(鬱で眠れないので、授業中に保健室の天井を眺めていただけですが…)。

 

確かに私は、好ましい生徒ではなかったのかもしれません。

けれど、自分がしたくてしているはずのことに、他人を巻き込まなきゃ自信を持てないなんてダサい、という哲学は持っていました。

なので、深夜徘徊や授業を休むこと、服装にも、友人を誘うどころか、わざわざそのようなことをしてるということを話すことすら決してなかったし、自分自身も犯罪はしていなかったので、表面的なことすら知らないかもしれない他人に、そんなことを言われるのは不快でした。

 

でも、世の中そういうものだとは知っていました。

世の中のおっさんには、遅い時間に外にいる女子高生にはいくらで触らせてくれるか聞いていいと思っている人がいるということや、オシャレに熱心だと生理も来ていない中学1年生でも「遊んでいる」というレッテルを貼られるということを身を以て知っていました

まあ、でも教育者に言われたのはそれなりにショックでした。

幸いなことは、その友人が、教師に対して「ゆーかはいい子だ、私の友達は私が選ぶ」と反発してくれたことです。

 

大学生になってから、後輩に「僕、ゆーかさんと知り合うまで、巨乳はアホだと思っていました」と言われたことがあります。

褒めてくれているつもりかもしれないけど、超失礼。笑

かなり心がざわつきました。

そういう偏見が実際にあるんだ、と改めて実感したのです。

 

何で巨乳がアホになるんですかね????

脂肪分が脳の栄養になると思っているんでしょうか???

誰かが「巨乳は頭悪い」なんて言ったら、「そうなんですよ、でも男性も巨乳を見ると、頭の働きが悪くなるらしいので、イーブンです」と返しつつ、脳内の「いつか絶対ほえづらかかしたるからなリスト」にその人の名前をのせます。

頭が悪いのはどっちだよ、とはわざわざ言いませんが、言いたい気持ちはぐっと堪えています。

 

大学も卒業して、中高の同級生何人かと集まっていたとき、同級生の一人(一緒に中学の生徒会議長をしたはずの男性です…)に「(中高生のときの私)○○さんはアホだったでしょう?」ということを言われたことがあります

「いやいや、非行少女であったかもしれないけれど、考えることが好きなのも本が好きなのも昔から変わってないよ…というか、そんなホイホイ頭の良し悪しって変わるもんか?」とさすがに驚きつつ、ひきつり笑いをしていたら、その場にいた友人二人(いずれも女性)が「ゆーかは昔から賢いよ!!失礼!!」と真剣に怒ってくれたので、その二人の愛を痛感しましたが…

 

去年知り合った司法試験受験生の女性にも「なんでアンジェリカ系の、ゆーかが法曹目指そうと思ったのか知りたい」と言われて、疑問符が2、3浮かび上がったりしました。

アンジェリカ系って何よってことは置いておいても、なぜアンジェリカ系だと法曹目指す理由がないのか、違ってくるのか?

こちとらユニクロ大好きマンやぞ?

 

 

ファッションは、考え方や、所属するコミュニティを知る手がかりになるとは思いますが、それ以上に、その相手の知性を図ることになるでしょうか。

もちろん、結婚式なのに髭を剃らないだとか、結婚式に網タイツを履いてくるだとか、極端にTPOに反した服装をする人には、TPOを考えることもできないのか、と知性が低いことの推定がされて当然だとは思います。

しかし、TPOに反するわけでもないのに、単に派手だから知性がないなんて確信を持つ人には、果たして知性があるのでしょうか。

 

 

常日頃そんな風に思っている上に私は性格も良くないので、外見で判断する人は最大限利用することにしています。

 

キューティブロンドでは、主人公エルは、ただのパーティを「仮装パーティ」だとライバルに騙されて、バニーの格好をして行きます。

私だったら、騙されたと気づいた時点で「パーティに誘ってくれたの嬉しかったのに、嘘だったのね…」と泣くのを我慢しようとしているが泣いてしまう、という振りをして、周りを味方につけようとしちゃいます。

腹黒です。

内心で「策士策に溺れる、やな、ひゃっひゃっひゃ!!!!」と勝利を確信します。

 

 

でも彼女は、ライバルを潰す策略を巡らすなどは一切せずに、正攻法で勝ち抜きます。

「着たいから着てきちゃった」と笑って言い、バニーの姿のまま、見返すため勉強用のパソコンを買いにいくのです。

凄い。絶対無理。根明ってこういうやつ。

 

何度もエルは嫌がらせをされます。

見た目でからかわれたりもします。

彼女も、そのホームの社交クラブだったらそんなことはされないのに、嫌がらせにもめげず、やりとげます。

 

感心しました。

私が嫌がらせやからかいにめげないのは、その相手に「自分の方が格下だった」と思わせるためです。臥薪嘗胆です。泥臭いです。

しかしエルはそうではありません。

私には真似できませんが、そういう風になれたら素敵だなと思わされる、パワフルな女性の映画でした。

 

エルとの対比で自分の暗さを痛感するとともに、

過去の苦い思い出や、否定的な意見を声に出して否定してくれた友人の温かさ、自分がなぜファッションを、私を見る人の目線に合わせて選ぶようになったのかを考えさせられました。

 

経験談を書いたせいで、言いたいことが散らかってしまった上に、書いてるうちにすっきりしてしまいました。

後で、気が向いたらまとめ直します。