紅椿が好き

司法試験舐めてた私が、司法試験3回目でようやっと合格しました

3回目で合格したことの話と生存バイアス

1 司法試験浪人しているときの心境

つらい。

 

亀石先生の連載にもありましたが、ローの同期が受かっていくのは辛いです。

 

修習楽しいツイートは羨ましいし、修習めんどいツイートは妬ましい。

 

自分は社会と関わりがなくて、おいてけぼりで、価値がない。

そんな気持ちになりました。

だからこそ、バイトして、社会と関わりたいという気持ちもあったんですよね。

「私は、生活費自分で稼いでるし、社会人やし、、、、」

 

でも今考えると、優先順位のつけ方ミスっていたと思います。

 

2 自分がアホであることの自覚

 

それまで自分はまあ要領良くて頭良い人間だと思っていましたが、上を見たらきりはないし、私には記憶力がまずまずないし、うっかりも多いし、アホだなと自覚しました。

しかもそれを認めたくなかった。人に答案見てもらうことをお願いしている最初のうちは、恥ずかしくて仕方なかった。

「私がこんなアホだと知られたら、この人は私のことを嫌いになるかもしれん・・・バカやと思われるかもしれん・・・」

 

2回落ちて、諦めました。笑

 

3 本当に弁護士になりたいのか?という疑問

「刑事と少年したくて、司法試験目指してきたけど、才能ないんじゃ?」

「始めてみたら「刑事はもうええわ」と思うかも。」

「一般企業に就職していたら、今頃こんなアイデンティティも揺るがずに、お金も稼いで、社会の一員になっていたかも…選択ミスったかな。」

 

でも、一つ目の悩みはたろ先生の「弁護士は、おせっかいでお金がもらえる仕事です」という言葉で解決しました。

他にしたいお仕事なんてない。

 

そして、一般企業に就職してたら問題後悔は、修習に行って吹き飛びました。

私、周囲の修習生に比べても遥かに協調性ないし、社会不適合者です。笑

 

4 過去の事実は変えられないけど、事実の意味(評価)は変えられる

 

1回目は、本気で受けてなくて(ださい)

2回目は、本気になるのが遅くて、ギリギリで落ちて(ださい)

3回目は、本気で受けて、結構良い成績で受かって(よかった)

 

良くしてくださっていた実務家教員(大学からの恩師)には

「その順位で受かることができるなら、1回目から受かれたやろ」

と言われました。

 

3回もかかった理由は、就活でも聞かれます。

私は、実際そうなんですが、バイトが楽しかったんです。

やればお給料に反映されるバイトと、やってもやっても定着しなくて「私はなんとアホなんや」と思わされる勉強では、前者の方が楽だし、楽しかった。

それも優先順位のつけ方ミスってますが。笑

 

でも就活においては、3回目ということよりかは、順位良くてよかったかなあ、という感じでした。評価されていないときは、箸にも棒にもかかっていないだけかもしれないけど。

実際、去年の状態で修習行ってたら、確かにしんどかったと思うのです。

事実認定起案、死んでいたと思います。

それは、3回目の前に、事実と評価を分けることを徹底してやってみてよかったと思うのです。

 

いつ受かったらよかったのかはわかんないです。

よかったことも嫌なこともあるし、もう私は「司法試験を3回受験しなかった私」には戻れないので、「司法試験を3回受験した私」というスペアの効かない私を可愛がって生きていくしかないです。

 

だから、生存バイアスは強いと思うのですが、ロー留年でも、司法試験浪人でも、自分で後から「これでよかったんだ」と思えるよう、事実の評価を変えられるよう努力しましょ。